慢性的な腰痛の改善報告
患者様の年代
40代
患者様の性別
男性
ご職業・生活スタイル
デスクワーク
症状の発生時期・きっかけ
ご自宅の模様替えで重いソファを持ち上げた瞬間に、腰に「ピキッ」とした激しい痛みが出て、ぎっくり腰を起こしました。直後は3日間寝込んでいたとのことです。
激しい痛みは落ち着いたものの、それ以来、腰の右側に重だるさが残っています。洗面台でかがむときや、車の運転席から降りる瞬間に、再び強い痛みが出るのではないかと不安を感じていらっしゃいます。
当初の負傷から時間が経過しても、「また痛めるかもしれません」という不安から、無意識に腰に力を入れて歩く癖がついている可能性を考えました。その結果、腰を支える腰方形筋などの緊張や血流の変化が、痛みの長期化に関係している可能性があります。
日常で何ができなくて困っていたか?
洗面台で中腰の姿勢を保つことが難しい状態でした。
毎朝の洗顔やひげそりの際、洗面台に向かって上体を20~30度ほど前に傾けるだけで、背骨の際にある腰の奥に、きしむような鈍い痛みを感じていらっしゃいました。痛みを避けるため、片手を洗面台の縁について体重を支えながら、慎重に顔を洗っていたとのことです。
どのような施術を行ったか?
初回はカウンセリングと身体の状態の確認を行います。
腰そのものだけでなく、腰に負担がかかる背景を、全身の動きから確認します。
姿勢・骨盤のバランスの確認
壁の前に立っていただき、横や後ろからの姿勢を撮影・観察します。猫背や骨盤の後傾、過度な反り腰の傾向がないかを確認します。
関節の可動域の確認
身体を前後に曲げたり、左右にひねったりして、背骨の動きを確認します。
また、仰向けで片脚を上げていただき、太ももの裏にあるハムストリングスや股関節の柔軟性を確認します。
1. 手技による施術(マッサージ・筋膜リリース)
腰に直接強い刺激を加えるのではなく、腰痛に関係すると考えられるお尻や股関節周りの筋肉にアプローチします。
臀部へのアプローチ
長時間座ることで負担がかかっていると考えられる大殿筋に対し、親指や肘を使い、刺激量に配慮しながら緊張を和らげることを目指します。骨盤を動かしやすくすることも目的としています。
股関節前側の調整
緊張した腸腰筋に対して、お腹側や太ももの付け根からアプローチします。立ち上がる際の腰の動かしにくさの軽減を目指します。
2. 骨盤矯正・身体のバランスの調整
骨盤周辺のバランスに着目し、座っているときや歩くときに、腰の筋肉へ負担が集中しにくい状態を目指します。
施術のポイント・解説
筋肉の緊張と姿勢の偏りが相互に影響し、腰への負担が続いている可能性を考え、両面に着目しました。
慢性的な腰痛では、以下のような負担の重なりが関係している場合があります。
1. デスクワークや運転などで、腰に負担のかかる姿勢が続きます。
2. 骨盤の傾きに伴い、お尻や太ももの裏など、特定の筋肉への負担や緊張が続きます。
3. 筋肉の緊張によって身体を動かしにくくなり、姿勢の偏りが続きやすくなります。
4. 同じ部位に負担が集中することが、腰の関節や椎間板への負担、痛みの長期化に関係する場合があります。
このような状態では、指圧や矯正のいずれか一方だけでは、十分な変化が得られない場合もあると考えました。
指圧を中心に行う場合
筋肉の緊張が一時的に和らいでも、腰に負担のかかる姿勢が続くと、再び筋肉が緊張する場合があります。
矯正を中心に行う場合
骨盤周辺のバランスを調整しても、大殿筋や腸腰筋などの緊張が残っていると、動かしにくさや姿勢の偏りが続く場合があります。
そのため、指圧で筋肉の緊張を和らげることを目指したうえで、矯正によって骨盤や身体全体のバランスにもアプローチします。筋肉と姿勢の両面から、慢性的な腰痛の軽減を目指すことを大切にしています。
通院頻度・期間の目安
通院頻度と期間は、以下の3段階を目安としています。
身体の回復の経過には個人差があるため、年齢だけで判断せず、症状や日常生活での負担を確認しながら段階的に調整します。
第1段階:痛みの軽減を目指す時期
期間は開始から3週間程度、施術回数は少なくとも4回を目安としています。状態によっては毎日の施術も検討します。
通院頻度は週2回を基本とし、難しい場合は週1回を目安に調整します。
身体の状態
長時間のデスクワークなどによって、大殿筋や腰の深層にある多裂筋などに、強い緊張が見られる場合があります。指圧や矯正の後に変化が見られても、日常の姿勢や仕事の負担によって、48~72時間(2~3日)ほどで再びつらさを感じる場合があります。
この頻度を目安とする理由
施術後2~3日程度で状態を確認し、筋肉の緊張や姿勢の変化に合わせて、指圧や矯正を調整するためです。初期に通院間隔が2週間程度空く場合は、その間の症状やセルフケアの状況も確認し、無理のない計画を検討します。
第2段階:姿勢と関節の動きの安定を目指す時期
期間は1~3か月目、通院頻度は週1~2回を目安としています。
身体の状態
朝の洗顔時などに出ていた鋭い痛みの軽減を確認しながら、筋肉の柔軟性や、骨盤を含めた姿勢の保ちやすさに着目します。身体の変化に必要な期間を一律に決めることはできませんが、約90日(3か月)を経過確認の目安とします。
この頻度を目安とする理由
週5日の仕事や運転などによる負担がある中でも、1週間を通して状態を保てるかを確認するためです。通院間隔を少しずつ空け、日常生活での負担や症状の変化を評価します。
第3段階:負担の軽減とセルフケアの習慣化を目指す時期
期間は1~1年半、通院頻度は週1回、月4回程度を目安としています。
身体の状態
骨盤周辺のバランスや動きの変化を確認し、デスクワークや靴下を履く動作、お子様と遊ぶ際などの制限の軽減を目指します。座り続ける仕事などが続く場合は、疲労や負担が再び積み重なることも考えられます。
この頻度を目安とする理由
通院による施術に加え、ご自身のストレッチなどで日々の疲労に対処しやすくすることを目指すためです。月4回程度の通院では、ご自身でケアしにくい深部の筋肉の状態を確認し、必要に応じて調整します。
施術後の変化・現在の状態
1~2回目:筋肉の緊張の軽減を確認する時期
変化を確認するタイミングは、初回から2回目の施術直後~翌日を目安とします。
身体の変化
大殿筋や太ももの裏の緊張が和らぎ、施術直後に身体が軽く感じられる場合があります。ただし、日常の負担が続くと、3日ほどのデスクワークで再び痛みが出る場合もあります。
動作で確認する変化
・靴を履くために前かがみになった際の、鋭い痛みに対する不安が軽減するかを確認します。
・寝返りを打つ際の腰の引っかかりや、夜間に痛みで目が覚める回数の変化を確認します。
3~5回目:動作の連動性の変化を確認する時期
開始から2~3週間、回数では4回前後を目安に確認します。
身体の変化
指圧で筋肉の緊張を和らげることを目指し、矯正後の姿勢や動かしやすさが数日間続くかを確認します。1日の中で痛みを意識せず過ごせる時間が増えることを目指します。
動作で確認する変化
・朝の洗顔時に、壁などに手をつかずにかがめるかを確認します。
・車や電車の座席から、手すりなどに強く頼らず立ち上がり、スムーズに歩き出せるかを確認します。
・ズボンや靴下を履く際に、壁に寄りかからず片脚立ちや軽い前傾姿勢を取れるかを確認します。
6~8回目:状態の持続と活動量を確認する時期
開始から1~1か月半、回数では6~8回程度を目安に確認します。
身体の変化
施術直後だけでなく、平日の5日間仕事をしても、週末まで強い痛みが出にくい状態を目指します。腰全体の鈍い重だるさや、お尻・太ももの局所的な筋肉の硬さについても、変化を確認します。
動作で確認する変化
・30~45分以上、無理のない姿勢でパソコン作業に集中できるか、座り直す回数が減っているかを確認します。
・床に落ちた書類や荷物を拾う際の、身構える感覚や動きやすさを確認します。
・週末にお子様と公園へ出かけ、短時間の抱っこや、目線を合わせてかがむ動作ができるかを確認します。
9~12回目:状態の維持と趣味の再開を検討する時期
開始から2~3か月、回数では10回前後を目安に確認します。
身体の変化
骨盤と背骨の連動した動きや、柔軟性の変化を確認します。一時的に腰の張りを感じた場合も、入浴やセルフストレッチ、睡眠を通じて、翌朝のつらさが軽減することを目指します。
動作で確認する変化
・1時間を超える車の運転や、新幹線・飛行機での移動について、コルセットの必要性も含めて負担を確認します。
・ゴルフの練習や軽いランニング、ジムでの運動を、状態に合わせて再開できるかを検討します。
・米や飲料のケースなどの重い荷物を、車から自宅へ運ぶ際の負担や不安の変化を確認します。
患者様からの喜びの声
お尻の筋肉の硬い部分を親指で押した際には、思わず身体を動かして避けるような反応がありました。
「腰が痛いので、ずっと腰だけが原因だと思っていました。毎日座り続けることでお尻の筋肉も硬くなり、腰への負担に関係している可能性があると知って驚きました。押されると強い痛みもありますが、奥に響くような刺激を感じます」との感想がありました。
また、骨盤のバランスを調整した直後には、深く息を吐き、「すっきりしました」とおっしゃっていました。
「いつも背骨の際で腰の動きが止まるような不快感がありましたが、施術後にベッドから降りると、骨盤周りが動かしやすくなったように感じます。腰が引っかからずに回るような感覚があり、身体が軽く感じられます」とのお声もありました。
担当者からの結び・アドバイス
「もう若くないから」と諦める前に、お尻の筋肉の緊張や骨盤周辺の動かしにくさについて、一度ご相談ください。
40代の男性が慢性的な腰痛でご来院される際、「仕事が忙しくて休めません」「年齢のせいなので、この痛みと付き合うしかないと思っています」とお話しされることがあります。
これまでさまざまな方のお身体を確認する中で、年齢だけでなく、仕事や生活で生じる筋肉の緊張と姿勢の偏りが、腰への負担に関係している場合があると考えています。長時間座ることでお尻や股関節周りの筋肉が緊張し、腰の動かしにくさにつながる可能性もあります。
慢性的な腰痛では、腰へのマッサージだけでは十分に軽減しない場合もあります。当院では、指圧で深部の筋肉の緊張を和らげることを目指し、矯正では骨盤周辺のバランスにも着目して、動きやすい身体づくりを支えます。
施術に加えて、日常での身体の使い方を少しずつ見直すことも、腰への負担軽減につながると考えています。朝に無理なく顔を洗い、仕事に集中し、週末にお子様と遊ぶなど、ご希望の日常に近づけるよう、一緒に取り組んでいきましょう。スタッフ一同、サポートいたします。