ばね指


ばね指とは?
指の付け根で屈筋腱と腱鞘の間で炎症が起こり、腱鞘炎が発生することがあります。腱の動きがスムーズでなくなり、付け根に痛みが生じます。近年では、スマートフォンの長時間利用によるドケルバン病といった腱鞘炎や、指の曲げ伸ばしで引っかかるばね指の症状が増えてきています。手首に負担がかかる子育て中の方やキーボード操作が多い方に起こりやすいとされています。朝方に症状が強く、日中は症状が軽減することもあります。
ばね指の根本原因は?
手指は骨、腱、神経などの組織が複雑に組み合わさった構造のため、些細なことが日常生活で大きな障害となることも少なくありません。ばね指の主な原因は、家事などでの指の使い過ぎです。また、更年期や妊娠・出産などでホルモンバランスが乱れる時期の女性や、糖尿病などの持病を抱えている方にも多く見られます。朝方に症状が強いことが多く、日中は使っていると症状が軽減することもあります。類似の症状を持つドケルバン病も、ばね指と同様に手を使う主婦や更年期の女性に多く見られます。母指や中指に多く、環指、小指、示指にもよく見られます。
こんなお悩みはありませんか?
主な症状は何ですか?
手をグーの形にし、開いた際にかっくんと遅れて伸びるような状態になり、進行すると指の付け根に痛みを伴うことがある
ばね指になった時の対処法はありますか?
自宅でのストレッチが大切です。しかし、痛みを感じている場合は炎症している可能性があるため、ストレッチだけでは効果が薄くなることがあります。
やってはいけない動きはありますか?
指の曲げ伸ばしの動作を制限することが必要です。指を強制的に伸ばす動作や、指を引っ張る行為は良くありません。
かかりやすい職業はありますか?
ゴルフやテニスなど、道具を握って行うスポーツをしている方は腱鞘炎やばね指になるリスクがあると言われています。
ばね指に対する当院の考え
日常生活で使いすぎることにより、誰にでも起こる可能性があります。そのため、早めの対処が必要です。ばね指の施術法の第一段階はストレッチになります。指の付け根から指先にかけて、塗り薬をすり込みながら、
反対の手で指を伸ばすようにストレッチを行います。初めは痛みを伴うことがありますが、繰り返し行うことで動きがスムーズになっていきます。
症状が軽度の場合、ストレッチだけでも十分な軽減が期待できます。指の固定は行いません。仮にストレッチだけでは十分な軽減が得られない場合、
第二段階の対処として注射が適当となります。局所麻酔薬とステロイドを混ぜたものを、指の付け根の手のひら側に注射します。
ばね指はなぜ起こるのか?
ばね指の主な原因となるのは、手の使い過ぎです。腱や腱鞘に負荷がかかり続けることで炎症が起こることがあります。具体例としては、キーボードやマウスの操作、ゴルフやテニスなどの手を使うスポーツ、ピアノなどの楽器演奏、家事などが挙げられます。
また、女性の場合、妊娠や更年期など、ホルモンバランスが大きく変化する時期には、血行不良によって腱鞘が狭窄しやすく、発症するリスクが高くなると言われています。
それに加えて、関節リウマチなどで末梢の血行不良が見られる場合も、同様にばね指の発症リスクが高くなります。
ばね指を放っておくとどうなるのか?
腱鞘が腫れて厚くなり、腱の一部も腫れて肥大化します。これにより、腱鞘内を通過する際に引っ掛かるようになり、ばね指が発生します。
指のスムーズな動きがしにくくなり、ひどい状態になると、指が引っ掛かったまま伸びなくなったり、曲がらなくなったりします。
ばね指の状態が長期間続くと、指の第2関節が硬くなり、他の指の動きにも影響を与えることがあります。握り込みがしづらくなり、握力も低下する可能性があります。
また、第二関節に変形が生じることもあり、場合によっては、施術を行っても改善が難しいことがあります。ばね指になった場合は、できるだけ早く施術を受けることが非常に重要です。
ばね指に効果的な当院の施術メニューは?
ばね指の施術方法は、指の可動域を改善し、痛みを軽減することが基本となります。いくつかの施術を単独または組み合わせて行うことが理想です。症状が軽度の場合、使い過ぎを避け、安静を保つことで症状が軽減するケースもあります。そのため、一時的に副木やサポーター、テーピングなどで関節を固定することがあります。
また、超音波や電気による施術も効果が期待できる場合があります。施術器の刺激が患部の奥にまで作用し、血行を改善することで痛みを和らげることができます。
1回の施術で軽減が見込めることもありますが、効果があまり見られない場合や再発した際には、再度施術を受けることが必要となることがあります。
その施術を受けるとどう楽になるの?
ストレッチは、痛みのない範囲で行うことが理想です。勢いよくストレッチを行うと、無理なストレスがかかりやすく、痛みが増強する原因となります。
また、ストレッチの時間は長くても10分程度に留めるべきです。ばね指の原因は指の使い過ぎによるため、ストレッチを過剰に行ったり、長時間行ったりすると、逆に使い過ぎとなってしまいます。
さらに、入浴後は血液循環が改善し、組織の柔軟性が高まります。そのため、入浴後にストレッチを行うと、通常より高い効果が期待できます。
ばね指を軽減するために必要な施術頻度は?
ばね指の施術後の回復率は90%以上と非常に高く、多くの方は症状が軽減します。しかし、回復までの期間には個人差があります。
回復に2ヶ月以上かかる方も20%程度おり、すぐに軽減が見られない方も多くいらっしゃいます。手術以外の対処を受けた方でも、週に2~3回の施術を受けることで
効果が見込める場合があります。また、時間がない場合でも、自宅でのストレッチなどは非常に大切です。