悩みタイトル

足を90度以上曲げると痛みを感じる。
足を15度以上伸ばすと痛みを感じる。
足を地面に着いたときor足に荷重をかけたとき、痛みを感じる。
足を組んだときに痛みを感じる。
歩くときに痛みを感じる
階段の昇り降りで痛みを感じる。
→痛みの強さ:階段を降りるとき>階段を昇るとき

運動の前後で痛みを感じる。
→症状の進行度で痛みを感じるタイミングは異なります。
・軽度→運動後に痛みが出る。
・中度→運動前後に痛みが出る。
・重度→運動前後+運動中に痛みが出る。

変形性股関節症に対する当院の考え

当院としては、変形性股関節症は長期間にわたって管理が必要な疾患との考えになります。これには以下の2つの理由があります。

1つ目の理由は、軟骨が損傷した場合、それを元通りに修復するのは難しいからです。軟骨が一度削れると、再生は難しく、完全に元の状態に戻すことはできません。

2つ目の理由は、痛みを軽減するためには痛み止めの薬を服用するか、場合によっては手術が必要なことです。しかし、手術をしても元の状態に戻すことは難しく、当院や多くの医師からも手術はあまり推奨されていない選択肢です。

変形性股関節症は現時点では完全に治癒する方法が存在せず、仮に手術したとしても、関節を人工関節にする、軟骨を削ってきれいにするなど、元の状態にもどすのは不可能です。
そのため、多くの患者様が痛みと上手に共存し、日常生活の質を向上させる方法を見つける必要があるというのが、当院の考えです。

変形性股関節症を放っておくとどうなるのか

変形性股関節症を放置すると、2つの重大な問題を引き起こしてしまいます。それぞれ詳しく説明いたします。

1つめの問題は、日常生活への悪影響です。
変形性股関節症が進行すると、歩行が困難で苦痛を伴うようになります。歩くたびに痛みが発生すると、日常の生活に支障をきたすことは避けられません。さらに、歩行時の痛みが悪化すると、杖や補助具なしでは歩けなくなる可能性が高まります。

2つめの問題は、生活の質の低下です。
変形性股関節症の痛みにより、運動やスポーツなどへの参加が制限されます。国が定める健康の3要素は、食事・運動・睡眠です。その内の1つである運動が制約を受けることは、生活の質を低下させる要因となります。また、痛みのためにアウトドア活動への参加も消極的になってしまいます。

変形性股関節症の軽減方法

変形性股関節症の症状を軽減する方法は3つあります。

1.運動
2.ストレッチ
3.マッサージ

この内の運動についてお伝えします。

運動:運動は痛みを軽減させるのに役立ちますが、重たい重量を使ったスクワットやハードな筋力トレーニングは逆効果となることがあります。代わりに、水の中での運動がおすすめです。

水の中での運動には2つのメリットがあります。それは、股関節への負担が軽減されることと、適度な抵抗があることです。水中では浮力が働くため、股関節への負担が軽くなります。また、水中では適度な抵抗があるため、ちょうど良い運動になります。
特におすすめの運動は、プールで歩くor走ることです。大きすぎない抵抗で、股関節への負荷を減らしながら運動できます。また、ほとんどのフィットネスクラブはプールを備えているため、運動への取り組みやすさも含めてプールでの運動は非常におすすめです。

変形性股関節症の軽減に効果的な当院の施術メニューは?

変形性股関節症に効果が期待できる施術メニューは3つあります。

・筋膜ストレッチ
この項目は先に述べた3つの軽減方法の中で2番目になります。
筋膜ストレッチは股関節の正しい可動域を回復するのに効果が期待できます。痛みにより股関節の動きが制限されると、その可動域は段々と狭くなっていきます。痛み→股関節を動かさない→可動域の制限→変形性股関節症の進行→痛み→さらに、股関節を動かさない…という悪循環に陥る可能性があります。
この悪循環を防ぐためにも、筋膜ストレッチは非常に重要です。

鍼と電気
この施術も筋膜ストレッチで説明した悪循環を軽減することができます。
また、動かさなくなった筋肉は、硬く結んだようになってしまいます。これは『硬結』といって、筋肉のコリ、痛み、怠さなどの原因になります。鍼はこの硬結に対しても効果が期待できます。

その施術を受けるとどう楽になるのか

施術を受けることによって

・痛みの軽減
・狭くなった関節可動域の回復
・症状悪化の予防

などが期待できます。

特に、痛みの軽減は最も重要です。痛みを感じることは、先述したように日常生活に大きなマイナスの影響を及ぼし、生活の質を低下させる原因となります。
変形性股関節症による生活の質の低下は、認知症や生活習慣病などの発症リスクを高める可能性があります。

変形性股関節症の中には、痛みを感じない人もいます。しかし、痛みを感じないからといって問題がないわけではありません。なぜなら、痛みを感じない人は、自分が変形性股関節症であることに気付かず、病状が進行する可能性があるからです。

そのため、痛みとの付き合い方が最も重要なのです。

軽減するために必要な施術頻度は?

施術の頻度は患者様によって異なりますので、特定の決まりはございません。ここでは、当院の一般的な例をお伝えいたします。

当院に通われている多くの患者様は、週2~3回の頻度で来院いただいております。
施術を受けにくるためには歩く必要があります。週2~3回の来院により、運動と施術を同時に行うことができます。
また、若いスタッフとのコミュニケーションを通じて、認知症の予防にもなるでしょう。