
こんなお悩みはありませんか?
肉離れは何日で治りますか?
→通常は固定して回復するまで(リハビリが出来るようになるまで)2~4週間かかることが多いです。
肉離れを早く治すには?
→まず急性期(肉離れ直後~3日後)に適切な処置を行うことが重要です。主にRICE処置が基本となり、これにより筋肉の炎症・腫れを最小限に抑えることができます。
肉離れを放置するとどうなる?
→適切な処置をしないと損傷した部位に血腫や瘢痕組織ができ、しこり、つっぱり感などの後遺症が残りやすいです。
肉離れ後お風呂はいつから?
→直後は炎症を起こしているため、2~3日は入浴を控えてシャワーだけで済ませましょう。
肉離れの自宅ケアは?
→1.安静2.冷却3.圧迫などを行うことでケアすることができます。
肉離れで知っておくべきこと
肉離れは、筋肉が損傷または断裂する怪我です。太ももやふくらはぎなどの筋肉が切れたり裂けたりすることで、炎症や内出血が生じ、患部が腫れ、激しい痛みを伴うことがあります。多くの場合は部分的に断裂しますが、まれに筋肉が完全に断裂してしまうこともあります。
お子さまが肉離れをしてしまった際は、特に早期の回復を目指すことが重要です。なぜなら、痛みを長期間我慢し続けると、子どもの身体は吸収力が高いため、その痛みに反応して全身の筋肉が硬くなり、身体のバランスが崩れてしまう可能性があるからです。
また、成長期には、筋肉と骨の付着部に牽引ストレス(筋肉が骨の付け根を引っ張る力)がかかることで、剥離骨折(はくりこっせつ)を起こす場合もあります。成長期の骨の付着部は柔らかいため、筋肉の強い力で引っ張られると骨ごと引き離されることがあるのです。
症状の現れ方は?
肉離れは、年齢や筋肉の状態によって症状が異なります。新生児や乳児、幼児は筋力が低いため肉離れを起こすことはありませんが、筋肉の発達や成長、運動量の増加に伴い、小学校高学年くらいから肉離れを起こしやすくなります。
成長期の若い方やスポーツ選手では、大腿二頭筋(太ももの後ろ側の筋肉)、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)、ハムストリングス(太もも裏側の内側の筋肉)が肉離れになりやすいです。一方、中高年になると腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)の肉離れが多くみられます。
ふくらはぎの肉離れは「テニスレッグ」とも呼ばれています。これは、テニスをしている際に頻繁に起こりやすい怪我として知られています。ボールに素早く反応して瞬発的に動いた際に、収縮していた筋肉が急激に伸び縮みすることで、筋肉の繊維が裂けてしまうことが原因です。
その他の原因は?
肉離れは、急なダッシュやジャンプなど、急激に筋肉へ負荷がかかる動作に筋肉が対応できない場合に起こります。瞬発的に筋肉に強い負荷がかかり、その負荷に筋肉が耐えられなくなると、筋肉の一部が切れたり裂けたりすることがあります。
スポーツをしている時に限らず、筋肉が疲れていたり弱っていたりすると、ちょっとした運動や日常の何気ない動作でも肉離れが発生することがあります。
体育の授業やクラブ活動の際に準備運動を行うことや、大人になってからも「普段からストレッチを心掛けましょう!」と言われるのは、筋肉を柔らかい状態に保つことで、肉離れなどの怪我を防ぐことにつながるためです。
肉離れを放置するとどうなる?
肉離れは、後遺症が出やすいスポーツ障害の一つです。
先ほども記述した通り、適切な施術を受けずに放置してしまうと「血腫(けっしゅ)」や「瘢痕組織(はんこんそしき)」が形成され、しこりやつっぱり感などの違和感が残りやすくなります。そのため、適切なケアを受けることが重要です。
後遺症を放置すると、周囲の筋肉に負担がかかり、肉離れを繰り返す可能性が高まります。また、最悪の場合、歩行が困難になることもあり、痛みをかばうことで身体のゆがみにつながる恐れもあります。
肉離れかどうか判断が難しい場合は、近くの病院などでMRIや超音波検査などの画像検査を受けて、早めに適切な施術を行いましょう。
当院の施術方法について
当院の施術方針は、安静と固定を基本としています。
肉離れは「本来一つにまとまっていた筋繊維に無理な力がかかり、部分断裂した状態」です。つまり、基本的には切り傷や裂傷と同じです。切り傷ができた場合、そのまま放置するよりも、切れた箇所の皮膚を寄せ合わせて固定しておくことで、早くくっついて修復が進みます。
肉離れによって壊れた筋肉の繊維も、固定することで修復が進みます。そのため、2〜3週間は患部を固定し、組織の修復を促進します。ただし、組織は修復過程で収縮するため、元の状態に戻すには収縮した組織を引き延ばすことも必要です。
比較的早期に裂けた繊維を寄り添わせて修復を助ける施術を行う一方で、血行を良くすることにより損傷部位を再生するため、裂けてしまった患部に栄養を届ける姿勢・関節の動かし方・歩き方の指導などを行い、早期回復を促進します。
改善していく上でのポイント
肉離れを起こしてから完治するまで、一般的には約3〜5週間かかると言われています。当院では、1日でも早くベストコンディションで復帰いただくために、オーダーメイドの施術を行っています。また、再び肉離れを起こさない筋肉の使い方について、受傷後早期からアプローチしています。
肉離れは、出血してからどれくらいの時間が経過し、その間にどのような対応がなされていたか(怪我をしてからどれくらい時間が経っているのか、アイシングをしていた時間、下肢を挙上していたかどうか)によって、回復にかかる期間も変わります。「肉離れになってしまった」と感じたら、上記の応急処置を行い、できるだけ早く施術を受けに来てください。それが早期回復につながります。