痛み 切れた靭帯の周囲で生じるブラジキニンやヒスタミンといった痛みを引き起こす物質が、感覚中枢に伝わり、痛みを発生させます。この状態は約1〜2ヶ月にわたり続きます。多くの場合、関節の外側の靭帯が損傷し、主に外くるぶしの前や下に痛みが生じ、同時に腫れることがあります。 腫れ 患部が内出血し、捻挫による衝撃が強く、関節内に損傷が生じています。そのため、足を着くことも痛みを伴いますが、1週間程で腫れは治まります。 痙攣 足の周りの筋肉に意図しない収縮が起きる場合があります。 内出血 軽度の捻挫なら3～4日程度でだいぶ症状は落ち着いてきて、1週間すれば内出血とともに捻挫も完治することが多いです。 熱感 患部の炎症により触れると熱を感じます。
足関節捻挫に対する当院の考え
症状が軽い人は放置してしまいがちで、これが症状の悪化や繰り返し、治りの遅さにつながります。そのため、急性の患者様には安静にし患部を冷やすように指導し、痛みが落ち着いたら電気施術や自宅でのセルフケア（ストレッチなど）を勧めながら施術する必要があります。 また、後療法として固定中もできる限り筋肉強化に努め、固定している以外の部位は積極的に動かし、早期に荷重をかけるように指導を行います。 前から他の症状が出ていて、体のバランスが悪く捻挫になりやすい状態の患者様もいますので、問診の際にはしっかりと聞くことが必要と考えています。
足関節捻挫を放っておくとどうなるのか
足関節捻挫を放置すると、捻挫した部位によっては痛みが感じにくく、治りが遅くなる可能性があります。腫れや痛みが少ないために放置しやすく、その結果として捻挫を繰り返すクセのような状態に陥るリスクも存在します。 切れた靭帯は自然に治るのが難しいため、手術をして縫い合わせる必要があります。 足関節捻挫の後遺症では、歩く度に足の関節がズレる感じが残り、不安定さが増すことがあります。また、足関節が硬くなり、正座やしゃがむことが難しくなり、冷えによって足が痛くなるなど、様々な後遺症が見られます。 これらの症状が日常生活に支障をきたす可能性が高いため、早めの対応が重要です。
足関節捻挫の改善方法
受傷直後は応急処置として、患部を氷や冷たいタオルで冷やし、捻挫による炎症を抑えます。さらに、関節が動かないように固定し、むやみに動かさないようにします。通常は数日から1週間ほどで治りますが、施術を怠ったり誤った処置を行うと治りにくくなります。 軽度（第1度）の場合はライス処理の後にテーピングやサポーターをし、中度（第2度）以上の場合は医師の診察を受けて重症度を診断する必要があります。重度（第3度）の場合には、不安定性が強くない場合には保存療法（手術しない方法）を行いますが、不安定性が強い場合には手術を行う場合もあります。
足関節捻挫の改善に効果的な当院の施術メニューは？
人によって異なりますが、約2〜3日で急性期から慢性期に移行します。慢性期になると炎症した部分は治まりますが、痛めた部位に疲労が溜まって筋肉が硬くなり、血流が滞った状態になります。その結果、栄養や酸素が行き届かなくなり、腫れや痛みにつながります。 この時に痛めた部位を温めて血流を促し、硬くなった筋肉をほぐすことが大事です。 急性期にも慢性期にも使用できるのが、マイクロカレントやTENSを用いた電気療法です。ライス処置後に使用することで、運動神経や知覚神経に刺激を与えて、筋肉を緩和、収縮させ、痛みを和らげる効果が期待できます。そのため、当院では必要なメニューとして「EMS」を提案しています。
その施術を受けるとどう楽になるのか
EMSを使用することによって運動神経や知覚神経に刺激を与え、筋肉を緩和、収縮させ、痛みを和らげる効果が見られます。電気の刺激によって組織を活性化させ自然治癒力を高める働きがあり、肉離れや打撲、捻挫などの回復を促進する効果が期待されています。 また、血行が促進されて発痛物質（ブラジキニン、ヒスタミンなど）が排出されるため、痛みを和らげるのにも有効です。痛みの伝達をブロックして痛みを感じにくくし、筋肉の緊張をほぐして、痛みを軽減します。
改善するための施術頻度はどのくらいか
施術時間や施術期間は個人差がありますが、電気療法においては痛みが強い時は毎日、あるいは少なくとも2日に1回が良いと考えます。もちろん、できれば毎日の施術が望ましいでしょう。 痛みがあるときは、できるだけ間を空けずに施術を受けるようにしましょう。 また、1日に何回も行うことが良いというわけではなく、決められた時間を長く続けた方が高い効果を期待できます。 当院では個々の状態に合わせた適切な施術スケジュールを提案していますので、お気軽にご相談ください。
