皆さんは帯状疱疹後にこの様な症状はお身体にありませんか?
皮膚がピリピリする
焼けるような痛みがある
刺すような痛みがある
電気が走るような痛みがある
鋭く引き裂かれるような痛みがある
これらの症状は帯状疱疹後の神経痛から引き起こされます。
この他にも、服が擦れるだけで痛い、顔が痛くて顔が洗えない、などもあります。
また症状が出ている部位の皮膚感覚が鈍くなったり、症状が強い場合は日常生活に影響を与える事もあります。
帯状疱疹後に対する当院の考え
帯状疱疹は、年齢、疲労、ストレスなどによって免疫力が低下すると、背骨に近い神経で潜伏していたウイルスが再び活性化し、症状が現れることがあります。
帯状疱疹の痛みは、主に皮膚や神経の炎症によるもので、帯状疱疹後神経痛は、皮膚の発疹が治癒した後に発生し、神経自体への損傷によるものと考えられています。
特に、帯状疱疹によって引き起こされるアロディニア(神経障害性疼痛)は、通常では痛みとして感じない刺激でも痛みとして受け取る異常な感覚を伴います。
軽い接触や圧力が痛みとして感じられ、患者さんにとって非常に辛い症状です。
帯状疱疹後を放っておくとどうなるのか
アディロニア(神経障害性疼痛)を放置しておくとまずは日常生活に支障がでます。
アディロニアによって服の擦れだけでも痛みを感じる様になる為、仕事や家事などでも痛みが発生しADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)が低下していまいます。
EQ-5D(ヨーロッパで標準的に用いられているQOLの尺度で「0」を死亡した状態、「1」を健康な状態とし0~1の間の数字で表した指標)では、平均的な神経障害性疼痛患者のEQ-5Dは0.4~0.6、重症神経障害性疼痛患者のEQ-5Dは0.2とされています。
EQ-5D 0.4~0.5は「終末期がん患者が痛みとは無関係に倦怠感等から日常生活を床上で過ごしているQOL」のレベルであり、EQ-5D 0.2は「心筋梗塞患者が絶対安静状態で生活しているQOL」のレベルです。
帯状疱疹後の軽減方法
アアディロニアの改善は一般的に難しいとされていますが、症状の軽減に向けた方法は2つ考えられます。
まず、1つ目は痛みの軽減、そして2つ目はADLとQOLの改善です。
痛みの軽減に関しては、薬物療法、神経ブロック、脊髄刺激療法などが選択肢として挙げられますが、主に薬物療法と神経ブロックが痛みの軽減を目指す際に用いられます。
一方、ADLとQOLの向上にはストレッチなどの運動が効果を期待できます。
アディロニアによって痛みが生じるため身体を動かすことが難しい場合がありますが、適切なストレッチや強度の低い運動は、関節などの動きの低下を防ぎ、免疫力を向上させ、症状が発生する頻度を低減することに繋がります。
帯状疱疹後の軽減に効果的な当院の施術メニューは?
アディロニアの軽減については、効果が確実に期待できる特定のメニューは存在しません。
先ほどの記述で説明したように、アディロニアの症状は個人によって異なり、疼痛の強さや感受性が異なります。
したがって、患者様ご自身ができる範囲で無理なく運動やストレッチを行い、痛みを和らげる方法を見つけることが重要です。
なお、当院の筋膜ストレッチは施術者によって行われるため、患者様の痛みや感覚に合わせた調整が難しい場合があり、疼痛を増強する可能性があることをご理解いただきたいと思います。
ストレッチを行う際には、ご自身の身体の状態や感覚に敏感に注意し、無理のない範囲で行うよう心掛けましょう。
その施術を受けるとどう楽になるのか
ストレッチを積極的に行うことで、ADLやQOLを向上させることが期待されます。
アディロニアによる痛みのために身体を動かすことが難しくなることがあり、それが筋肉の収縮や関節の動きの制限につながります。この制限が続くと、腰痛や膝の痛みなどの症状が発生する可能性が高まります。
しかし、定期的なストレッチによって筋肉の緊張をほぐし、関節の可動域を維持できるため、これらの症状の予防に繋がることが期待できます。
痛みが軽減されることで、日常生活の質や満足度が向上し、アディロニアによる痛みの強度が減少することが期待されます。
軽減するために必要な施術頻度は?
ストレッチを行う頻度としては、基本的には毎日行うことがおすすめです。
しかし、アディロニアによる痛みが強い場合は、最初の1ヶ月は2日に1回のペースで行い、症状の変化を様子見しながら徐々に回数を増やしていくのが良いでしょう。
また、ストレッチの方法については、最初は静的ストレッチを中心に行い、できる範囲で動的ストレッチも取り入れると、より効果が期待できます。